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呼吸器科

呼吸器科

呼吸器疾患
気管支喘息、成人の長引く咳、COPD(たばこ病)、睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器疾患の治療を行っております。

気管支喘息
口から肺へと続く空気の通る道(気道)が狭くなってしまうために、呼吸が苦しくなりヒューヒューゼイゼイと音を立てながら呼吸をする状態となる病気が気管支喘息です。夜間から明け方にかけての咳や喘鳴、呼吸困難を認めることがあります。喘息患者さんの中には夜間ご自宅では喘鳴があるにも関わらず、昼間診察室に来られた時には、喘鳴がない方もいらっしゃるので注意が必要です。当クリニックでは来院時に喘鳴を認めなくても、気管支喘息が疑われる場合においては呼吸機能検査(息を吸って吐くだけの簡単な検査)を行い、喘息の要因があるかどうかを調べます。気管支喘息にも軽症、中等症、重症の状態があり、重症度に応じて治療を行います。喘息発作時の吸入、点滴療法からふだんの喘息のコントロールまで喘息のガイドラインに基づいた治療を行っております。

成人の長引く咳
風邪でもないのに咳が長引いていることはありませんか?咳を認めるのは、風邪やマイコプラズマといった感染症だけが原因ではありません。咳が長引くときには、感染症以外の原因も考慮することが必要になります。「咳止めが効かない咳」、「ひとりでいくつもの咳の原因が重なって長引いている咳」など、当クリニックでは「咳嗽に関するガイドライン」に基づき、長引く咳についての原因を究明し、その原因に応じた適切な治療を行っております。

COPD(たばこ病)
40歳以上の方でたばこを10年以上吸っており、階段をのぼったりすると息切れがある、風邪でもないのに、咳や痰がでる、息をするときに口をすぼめたり、ゼーゼー、ヒューヒュー音がする、といった方はCOPD(たばこ病)の疑いがあります。COPD(たばこ病)の患者さんのうち実際に治療を受けていらっしゃるのは1割程度といわれています。しかし、自分の病気のことを知らずにたばこを吸い続けているとやがては日常生活を送るのに常にご自宅でも酸素吸入の治療が必要な状態になってしまうこともあります。COPDの診断には呼吸機能検査(息を吸って吐くだけの簡単な検査)が必要です。当クリニックでは呼吸機能検査、状態に応じたCOPDの治療を行っております。

睡眠時無呼吸症候群
日本では男性の3.3%、女性の0.5%が睡眠時無呼吸症候群であると推定されております。しかし、現実にはそのうち実際に診断や治療を受けている患者さんはごく一部に限られているのが現状です。昼間の眠気が強く、睡眠中のひどいいびき、睡眠中に繰り返す覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、日中の集中力欠如の症状があるようであれば睡眠時無呼吸症候群を疑うことが大事です。睡眠時無呼吸症候群の7割程度は肥満の方です。残りの3割くらいの方は肥満はありませんが、下顎が小さいことが特徴です。つまり、肥満でのどの周辺の脂肪が多いことと下顎が小さいことが睡眠時無呼吸症候群のリスクになります。
睡眠時無呼吸症候群で危険なことは、健常人と比べて高血圧や心血管病変、脳血管病変、居眠りによる交通事故の比率が高くなることです。睡眠時無呼吸症候群の重症なケースではこのような理由により死亡にいたってしまうことがあるのです。このため、睡眠時無呼吸症候群が疑われた場合には、適切な検査、適切な治療を行うことが大事です。当クリニックでは睡眠時無呼吸症候群の簡易検査を行っています。さらに詳しい一泊入院検査が必要な場合には連携している病院にご紹介させていただきます。当クリニックにおきまして睡眠時無呼吸症候群の治療としてCPAP(持続的に器械で陽圧をかけることで無呼吸状態を改善する治療)の導入も行っております。メタボリックシンドロームを合併する方もいらっしゃいますので、そのような場合には同時に治療を行います。

成人の長引く咳

 成人の長引く咳について
長い間、咳が続いていることはありませんか?風邪にしては咳がなかなかおさまらない、
不思議だと思って、そのままにしていることはありませんか?そのような場合には漫然と
咳止めの薬を飲んでいるだけでは、症状が治まらないことが多く認められます。

「咳」の症状を認める場合には、その咳をもたらす病気がどんなものであるか(背後にある病気がどんなものであるか)を明らかにして対処していくことが大事になります。

 成人の長引く咳について
「咳嗽に関するガイドライン」では咳嗽を症状の持続期間に応じて次の3つに分類しています。
1
(「咳嗽に関するガイドライン」より引用)
急性咳嗽:症状出現から3週間以内の咳のことをいいます。
遷延性咳嗽:3−8週間持続する咳のことをいいます。
慢性咳嗽:8週間以上持続する咳のことをいいます。

急性咳嗽の多くは呼吸器感染症が原因となります。咳嗽の持続期間が長くなるにつれて感染症以外の原因による遷延性、慢性咳嗽の頻度が増加します。

【長引く咳を見分けるためのポイント】
胸部レントゲンを確認する
呼吸器疾患以外の要因を確認する
 
肺癌、肺結核、肺炎
胃食道逆流症
 
うっ血性心不全、
ACE阻害薬の内服
 
胸膜炎、気胸など、
副鼻腔炎による後鼻漏
 
レントゲン異常の有無を確認
 
3  慢性咳嗽の鑑別を行う
①気管支喘息:咳が主体となる場合、夜間の喘鳴を認める。
②慢性気管支炎:(1)現喫煙者(2)湿性咳嗽(3)禁煙で軽快する
以上の条件を満たす
③かぜ症候群後の咳嗽:
かぜ様症状(鼻水、鼻閉、発熱、咽頭痛など)に引き続いて起こり、
治療により4週間以内に改善する。
④副鼻腔気管支症候群
⑤アトピー咳嗽:アトピー素因に関連し、気管支拡張薬が無効な咳
⑥咳喘息:喘鳴や呼吸困難を伴わない咳、気管支拡張薬が有効
⑦その他
1. 慢性的な咳が持続している場合、まずは重篤な疾患が隠されていないかどうかを確認します。このときには胸部レントゲン写真を撮影します。胸部レントゲンで 異常を認める疾患としては肺癌、肺結核、肺炎、うっ血性心不全、胸膜炎、気胸などがあります。まずは、胸部レントゲンでこれらの疾患がないかどうかを確認 します。   

2.次に咳を呈する呼吸器疾患以外の原因がないかどうかを確認します。「胃食道逆流症」「高血圧治療薬(ACE阻害薬)の内服」「副鼻腔炎による後鼻漏」が原因としてあげられますので、これらの要因がないかどうかをみます。   

①胃食道逆流症:胃酸が食道に逆流することによって起こります。症状としては胸焼けを伴います。食後に咳が悪化する、体重が増えると咳が増加するという特徴があります。

②高血圧治療薬としてのACE阻害薬の内服:高血圧の治療薬としてACE阻害薬を内服している場合に痰を伴わない咳を認めることがあります。この場合にはACE阻害薬の内服を中止すると咳嗽は改善します。
③副鼻腔炎(蓄膿症):膿性痰、後鼻漏(鼻の奥の方にいつも鼻水が流れている感じを自覚すること)、副鼻腔の痛みを自覚することがあります。   

3.以上のことが除外できれば、慢性咳嗽を呈する呼吸器系の疾患として原因をさぐっていくことになります。一般的には「気管支喘息」「慢性気管支炎」「か ぜ症候群後の咳嗽」「副鼻腔気管支症候群」「咳喘息」「アトピー咳嗽」「その他の原因」に分類されます。 ①慢性気管支炎:現在喫煙をしていて痰を伴う咳を認める場合には慢性気管支炎を疑います。禁煙によって症状は改善します。
②かぜ症候群後の咳嗽:咳 が2-3週間続いているという患者さんでは、「かぜ症候群」が原因となっている場合が最も多いケースです。この場合、咳とともに発熱、咽頭痛、痰、関節 痛、頭痛などの感冒症状を認めているかどうかが大事な所見になります。通常は4週間以内に自然軽快傾向がみられるので、この点が診断のポイントになりま す。
③副鼻腔気管支症候群:呼吸困難を伴わない咳嗽(しばしば湿性)を認めます。後鼻漏、鼻汁および咳払いといった副鼻腔炎症状を認めます。マクロライド系抗菌薬や去痰剤が有効です。
④咳喘息:気 道の過敏性(いろいろな刺激に対する反応性)が亢進し咳を認めるようになります。気管支喘息のようにヒューヒューぜいぜいといった息苦しさを自覚すること はありませんが、慢性的に咳を認めます。気管支喘息の亜型あるいは前段階と位置づけられ、場合によっては気管支喘息に移行する方もいらっしゃいますので注 意が必要です。
⑤アトピー咳嗽:アトピー素因に関連し、気管支拡張薬がまったく無効な慢性乾性咳嗽を特
徴としています。気管支喘息への移行は認められません。   
治療について
  1. 胸部レントゲンで異常を認めた場合にはそれぞれの原因疾患に対する治療を行います。
  2. 胃食道逆流症ではプロトンポンプ阻害薬を投与します。
  3. ACE阻害薬による咳の場合は薬剤投与中止で症状は改善します。
  4. 慢性副鼻腔炎による後鼻漏が原因の場合には副鼻腔炎の治療を行います。
  5. 慢性気管支炎の場合には、禁煙によって症状は改善します。
    禁煙後も続く咳嗽、喀痰、呼吸困難に対しては、抗コリン薬、気管支拡張薬、
    去痰薬を投与します。
  6. かぜ症候群後の咳嗽:かぜ症候群の治療と対症療法となります。
  7. 副鼻腔気管支症候群:マクロライド系抗菌薬、去痰薬を投与します。
  8. 咳喘息:気管支拡張薬が有効です。
  9. アトピー咳嗽:ヒスタミンH1受容体拮抗薬または/およびステロイド薬で改善を示します。

長引く咳に対しては原因を明らかにして適切な治療を行いましょう!

【参考HP】
日本咳嗽研究会HPhttp://www2.eisai.co.jp/netconf/cough/c_spe.htm

睡眠時無呼吸症候群

1睡眠時無呼吸症候群とは?
呼吸に伴う気流が鼻孔あるいは口のレベルで少なくとも10秒以上停止した状態が無呼吸です。
1時間に5回以上の無呼吸を認め、日中過眠あるいは閉塞性無呼吸に起因するさまざまな症候のいくつかを伴うものを睡眠時無呼吸症候群といいます。

2睡眠時無呼吸症候群の症状は?
(覚醒時の症状)

  • 日中過眠・知的能力の低下
  • 起床時の頭痛・頭重感
  • 性欲低下・インポテンツ

(睡眠時の症状)

  • いびき
  • 不眠・中途覚醒
  • 夜間頻尿

3睡眠時無呼吸の合併症は?
睡眠時無呼吸症候群ではさまざまな心血管系疾患を高率に合併し、これらが予後を決定する重要な因子であることがわかってきています。以下に睡眠時無呼吸症候群の主要な合併症をあげておきます。

1.高血圧:正常な方の場合は、睡眠時に血圧が低下傾向を示し、覚醒時に血圧が上昇するというパターンを示します。
しかし、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは睡眠時にも血圧が高値となり、脳血管病変の原因となることがあります。

2.不整脈や虚血性心疾患:睡眠時無呼吸症候群では不整脈や虚血性心疾患を伴うことがあります。
虚血性心疾患が生命予後と関わる場合も多く認められます。

3.糖尿病:睡眠時無呼吸症候群の約7割の方が肥満とされ、肥満に伴う糖尿病も合併する可能性があります。

4.突然死:睡眠時無呼吸症候群に、とくに心血管系の合併症が併発した場合には生命予後との関わりが大きくなってきます。
このような方の中には突然死をきたしてしまう方も見られます。

4睡眠時無呼吸症候群の診断方法は?
簡易診断装置を使った、「簡易診断法」とポリソムノグラフィーを使った検査があります。

1.簡易診断装置:ご自宅で検査が可能です。鼻口気流、胸部もしくは腹部の呼吸運動、気管音、SpO2モニターを記録します。
2.ポリソムノグラフィー:病院に1-2泊して行う検査です。脳波、眼球運動、おとがい筋電図、による睡眠段階判定ならびに中途覚醒反応の検出、鼻と口の気流測定、胸腹部の換気運動、心電図、パルスオキシメーターによるSpO2の測定を行います。

5睡眠時無呼吸症候群の治療方法は?
1.生活習慣の改善
(1)減量:肥満は睡眠時無呼吸症候群の最も重要な危険因子です。多くの患者さんは肥満を伴っていることが多いので、減量は常に考慮されるべき治療法となります。

(2)側臥位での就寝:通常の仰臥位での就寝では舌根部が重力の影響をうけ沈下するめに咽頭部が狭くなり、その状態がひどくなると睡眠時無呼吸となります。側臥位ではこの舌根部の沈下が起こりにくく、睡眠時無呼吸の状態が軽減する可能性があります。しかし、重度の睡眠時無呼吸の状態ではその効果は低いと考えられます。

(3)アルコール、睡眠薬:アルコール、睡眠薬は上気道の筋肉群の活動性を弱め、睡眠時無呼吸の状態を助長させるおそれがあります。

②鼻マスク式持続陽圧呼吸(NCPAP):睡眠中に器械によって持続的に陽圧をかけることで、咽頭部の狭くなっている部分をひろげ、
無呼吸が起こらないようにする治療法です。比較的症状の重い方が保険適応にて治療対象になります。
③口腔内装置(マウスピース):NCPAPは有効な方法ですが、保険適応で睡眠時無呼吸症候群の中等度から重度の患者さんに限られる治療法です。
CPAPの適応とならない比較的軽度の睡眠時無呼吸症候群の患者さんには口腔内装置(マウスピース)が適応となります。
マウスピースを装着することで気道の閉塞が改善します。マウスピースも保険適応での治療が可能です。
④手術療法:扁桃腫大などによって起こる無呼吸に対しては扁桃摘出術を施行することもあります。

睡眠時無呼吸症候群の検査・治療の手順

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、当クリニックで睡眠時無呼吸症候群の検査(自宅で可能な検査)・治療を行っています。
検査と治療の手順は以下の通りです。

①診察日に睡眠時無呼吸症候群の検査を行う日を決めます。
②検査を行う日に来院していただき、睡眠時無呼吸症候群の検査のための器械と
その検査の器械を送っていただくための宅急便の袋をお渡しします。
③検査当日、器械をご自宅へ持っていっていただき、その日の睡眠中に装着します。
④翌日、お渡しさせていただいた袋に器械を入れて宅急便で送ってください。
⑤検査をしてから2週間くらい後に来院していただき、検査結果を報告します。
⑥その検査の結果、1時間あたりの無呼吸の回数が非常に多い場合には、当クリニックで
CPAP(睡眠中に器械で陽圧をかけ気道を確保する方法)による治療を開始します。

入院による睡眠時無呼吸症候群の検査が必要となる患者さんの場合には責任を持って
ご紹介をさせていただきます。

気管支喘息

成人の気管支喘息について

口から肺へと続く空気の通る道(気道)が狭くなってしまうために、呼吸が苦しくなりヒューヒューゼイゼイと音を立てながら呼吸をする状態となる病気が気管支喘息です。
気管支喘息のときに、気道が狭くなる理由として挙げられる大切なことは「気道の炎症」と気道の炎症に伴う「気道過敏性の亢進」です。
(アストラゼネカHPより引用)

1.気道の炎症:
人間の体は免疫作用によって外敵から守られています。ところが気管支喘息の患者さんはこの免疫作用(外的から自分を守ろうとする兵隊さんの役割)が過剰に 作用してしまうために、この過剰な自己防衛反応によって気管の壁が厚くなったり、粘り気のある痰がたくさんでるようになったりして気道が狭くなってしまう のです。

2.気道過敏性の亢進:
もうひとつ気道が狭くなる理由が気道過敏性の亢進です。気管支喘息の患者さんは気道の上皮細胞が壊されるとその下にある神経がむき出しの状態となるので、 ほんの少しの刺激(気温や気圧の変化、刺激性物質など)でも気道が反応しやすくなってしまいます。これを「気道過敏性の亢進」といいます。
「気道の炎症」や気道の炎症に伴う「気道過敏性の亢進」によって気管支のまわりにある「気管支平滑筋」という筋肉が収縮しやすくなります。このように、気道の炎症や気道過敏性の亢進によって気管が狭くなると喘息の症状が出現します。

喘息を起こす原因となるもの
気道を刺激する原因として、ダニ、ホコリ、お酒、タバコの煙、大気汚染、運動、かぜ、過労、ストレス、気候や気温の変化があります。
(萬有製薬HPより引用)

気管支喘息の重症度について
気管支喘息はその重症度に応じて下記のように分類されています。

(喘息予防・管理ガイドライン2006より引用)

喘息の治療について

(アストラゼネカHPより引用)

①喘息の治療は「発作を予防するための治療、長期管理の治療(コントローラー)」「発作が出たときに発作を鎮めるための治療(発作治療薬)」に分けられます。
長期管理のための薬は発作があるなしに関わらず、気管支喘息の状態をコントロールするために定期的に使用する薬のことを言います。発作を鎮めるための薬は 喘息発作が起こったときにだけ使用します。このように治療の目的によって薬の使い分けをすることが大事です。

【発作を予防するための薬(コントローラー)】
(I)吸入ステロイド:
「喘 息予防・管理ガイドライン2006」では喘息の治療薬として吸入ステロイドは第一選択薬(一番最初に使う薬)として挙げられています。ステロイドの吸入に よって「気道の炎症」が抑制され喘息の症状が改善します。ステロイド吸入薬の普及に伴い、喘息によって死亡する患者さんの数が減っていることがわかってい ます。ステロイドの副作用については、内服や注射の投与法に比べて吸入の方法では、口腔内カンジダなどの局所のものを除けば全身性の副作用はほとんどあり ません。
(II)長時間作用性β2刺激薬:
吸入ステロイドと併用することで効果が増大します。
吸入薬、貼付薬、経口薬があります。
(III)ロイコトリエン拮抗薬:
吸入ステロイドとは別の機序で気道の炎症を抑制し、喘息の症状を改善します。
(IV)テオフィリン徐放製剤:
気管支を拡げる作用によって気管支喘息の症状を改善します。長期にわたって内服する場合に副作用を起こさないようにするためには、定期的に血液中の薬の濃度を測ることも大事になります。
(V)抗アレルギー薬
(i)ロイコトリエン拮抗薬:
ステロイドとは別の機序で気道の炎症を抑制し、喘息の症状を改善します。
(ii) その他の抗アレルギー薬

※ 喘息治療の目標は最小限の薬剤で最大の効果を得ることです。しかし、治療開始の初期や症状の増悪時にはやや多めの薬剤を使用し、状態が安定していくととも に、薬剤を減量していくという方法をとります。これをステップダウンといいます。ステップダウンは、通常2-3ヶ月間薬剤を使用して現在の治療が安定して いることを確認してから行います。いったん薬を始めたり、薬を増量したりすると、自覚症状としては改善することが多く、なかには自覚症状が改善したため途 中で薬をやめてしまう患者さんもいらっしゃいます。しかし、自覚症状が改善したからといって必ずしも喘息そのものの状態が安定しているとは限りません。自 覚症状が安定しているからという理由で、喘息治療を途中で中断してしまったために、発作が誘発されてしまうこともあります。そのために、ピークフローメー ター(「喘息の管理について」の項目を参照してください)を使って客観的に状態を把握し、一定の期間を経てから状態の安定を確認し、その後に薬の減量をは かっていくことが大事になります。

【発作を鎮めるための薬(発作治療薬)】
短時間作用性β2刺激薬:喘息発作時に使用します。最初の1時間は20分ごと、以後は1時間ごとを目安に発作が改善するまで吸入をします。短時間作用性 β2刺激薬の吸入で症状が改善しない場合には医療機関の受診がすすめられています。治療においてはこの短時間作用性β2刺激薬(発作治療薬)をできるだけ 使用しなくてもいいように長期管理の治療(コントローラー)を調整することが大事になります。

※ 喘息死はいまだに無視できないことです。

吸 入ステロイドの普及とともに、気管支喘息で死亡する方の数が減ってきていることがわかっています。しかし、それでも喘息死となってしまう方が年間3000 人ほどおられます。そして喘息死となってしまう方は必ずしも喘息の重症の方ばかりではありません。それは「これくらいはいつもの発作だから発作を鎮める薬 (短時間作用性β2刺激薬)を使っていれば大丈夫」と安心してしまって病院を受診する機会を逃してしまうことがひとつの原因です。このために①過度に短時 間作用性β2刺激薬に頼りすぎるのではなく、ふだんから長期管理としての喘息の治療(コントローラーとしての治療)をしっかりと行うこと、②短時間作用性 β2刺激薬を使用しても反応が不良な場合には早めに医療機関を受診することが大事になります。

喘息の管理について
【喘息日記をつけることで早めの対処をしよう】
気管支喘息は定期的な治療をしていたとしても、風邪をひいたり、アレルゲン(喘息の原因となる物質)に暴露したり、季節の変わり目であったり、気候が変化 したり、ストレスが加わったりといろいろな条件によって状態が左右されます。咳、喘鳴、呼吸困難などの自覚症状も大事ですが、喘息の状態を把握するための 客観的指標として大事なものが、ピークフロー値になります。ピークフロー値とはできるだけ深く息を吸い込んだ後に、できるだけ速くはきだした息の速度のこ とでピークフローメーターを使って自宅で測定します。喘息のコントロールが悪くなるとこの値が低下します。性別や年齢、身長によって値が異なりますが、目 安となる値(あるいは自己ベストの値)の80%以上を保つことが大事です。この値を定期的に測定することで自分の喘息の状態を客観的な数値として把握する ことができます。



(「ぜんそくを知るための7つのポイント」 アボットジャパン株式会社より引用)

喘息管理コントロールと目標
「喘息予防・管理ガイドライン2006」では喘息管理の目標として以下の項目があります。
① 喘息症状がわずか(できれば消失)、夜間症状がわすか(できれば消失)
② 喘息増悪の少ないこと(できれば稀に)
③ 喘息発作による死亡のないこと
④ 経口ステロイド薬使用がわずか(できるだけ不使用)
⑤ 運動を含む活動の制限がないこと
⑥ 呼吸機能がほぼ正常であること
⑦ PEF値(ピークフロー値)の日内変動が20%未満(できれば10%未満)
⑧ PEF値がほとんど正常
⑨ 薬剤の副作用が少ないか、あるいはない
⑩ 短時間作用性β2刺激薬の吸入をほとんど使用しない

家庭でできる喘息予防

喘息発作の予防には生活環境の改善と日ごろの心がけが大切です!

① タバコをやめましょう ⑥ 部屋をこまめに掃除しましょう
② お酒は控えましょう ⑦ カゼにかからないように注意しましょう
③ 急激な温度変化に注意しましょう ⑧ 薬は指示どおりにきちんと続けましょう
④ ペットは家のなかで飼わないようにしましょう ⑨ 布団をこまめに干しましょう
⑤ 過労やストレスはさけましょう ⑩ 規則正しい生活をしましょう


(「ぜんそくを知るための7つのポイント」 アボットジャパン株式会社から引用)

気管支喘息であってもきちんとコントロールさえできれば、普通の生活をすることができます!

【参考HP】
社団法人日本呼吸器学会HP   http://www.jrs.or.jp/citizen/index.html
社団法人日本アレルギー学会HP   http://www.jsaweb.jp/
アストラゼネカHP   http://www.astrazeneca.co.jp/patient/index.html
萬有製薬HP   http://www.banyu.co.jp/
グラクソスミスクラインHP   http://glaxosmithkline.co.jp/
大日本住友製薬HP   http://www.ds-pharma.co.jp/

気管支喘息の医療費助成の拡大について

◆気管支喘息患者さんに対する医療費助成の対象年齢が拡大されます。

2008年8月1日から気管支喘息患者さんに対する医療費助成の対象年齢が拡大されます。これは、今までは東京都では18歳未満の喘息患者さんに限り医療費の助成を施行しておりましたが、平成20年8月1日からは18歳以上の方であっても一定要件を満たす方を対象に気管支喘息治療の医療費の助成を行うことになるものです。当院では東京都在住の気管支喘息患者さんの医療費助成の申請のための書類記載を行っております。
助成開始 平成20年8月1日から
事前申請受付開始 平成20年5月1日から
申請受付 お住まいの区市町村窓口(日野市の場合は日野市健康福祉部健康課となります)

【平成20年8月から新たに対象となる方】
1・ 都内に引き続き1年以上住所を有する方
2・ 現に気管支喘息に罹患している18歳以上の方
3・ 健康保険等に加入されている方
4・ 申請日以降喫煙しない方

参考HP http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kankyo/kankyo_eisei/taiki/taikiseidokakudai/

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