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喘息の治療について


喘息の治療は「発作を予防するための治療、長期管理の治療(コントローラー)」と「発作が出たときに発作を鎮めるための治療(発作治療薬)」に分けられます。
長期管理のための薬は発作があるなしに関わらず、気管支喘息の状態をコントロールするために定期的に使用する薬のことを言います。発作を鎮めるための薬は喘息発作が起こったときにだけ使用します。このように治療の目的によって薬の使い分けをすることが大事です。



1.吸入ステロイド
「喘息予防・管理ガイドライン2006」では喘息の治療薬として吸入ステロイドは第一選択薬(一番最初に使う薬)として挙げられています。
ステロイドの吸入によって「気道の炎症」が抑制され喘息の症状が改善します。ステロイド吸入薬の普及に伴い、喘息によって死亡する患者さんの数が減っていることがわかっています。ステロイドの副作用については、内服や注射の投与法に比べて吸入の方法では、口腔内カンジダなどの局所のものを除けば全身性の副作用はほとんどありません。

2.長時間作用性β2刺激薬
吸入ステロイドと併用することで効果が増大します。 吸入薬、貼付薬、経口薬があります。

3.ロイコトリエン拮抗薬
吸入ステロイドとは別の機序で気道の炎症を抑制し、喘息の症状を改善します。

4.テオフィリン徐放製剤
気管支を拡げる作用によって気管支喘息の症状を改善します。長期にわたって内服する場合に副作用を起こさないようにするためには、定期的に血液中の薬の濃度を測ることも大事になります。

5.抗アレルギー薬
①ロイコトリエン拮抗薬
ステロイドとは別の機序で気道の炎症を抑制し、喘息の症状を改善します。
②その他の抗アレルギー薬


※ 喘息治療の目標は最小限の薬剤で最大の効果を得ることです。
しかし、治療開始の初期や症状の増悪時にはやや多めの薬剤を使用し、状態が安定していくとともに、薬剤を減量していくという方法をとります。これをステップダウンといいます。ステップダウンは、通常2-3ヶ月間薬剤を使用して現在の治療が安定していることを確認してから行います。いったん薬を始めたり、薬を増量したりすると、自覚症状としては改善することが多く、なかには自覚症状が改善したため途中で薬をやめてしまう患者さんもいらっしゃいます。
しかし、自覚症状が改善したからといって必ずしも喘息そのものの状態が安定しているとは限りません。自覚症状が安定しているからという理由で、喘息治療を途中で中断してしまったために、発作が誘発されてしまうこともあります。そのために、ピークフローメーター(「喘息の管理について」の項目を参照してください)を使って客観的に状態を把握し、一定の期間を経てから状態の安定を確認し、その後に薬の減量をはかっていくことが大事になります。



短時間作用性β2刺激薬:喘息発作時に使用します。最初の1時間は20分ごと、以後は1時間ごとを目安に発作が改善するまで吸入をします。短時間作用性 β2刺激薬の吸入で症状が改善しない場合には医療機関の受診がすすめられています。治療においてはこの短時間作用性β2刺激薬(発作治療薬)をできるだけ使用しなくてもいいように長期管理の治療(コントローラー)を調整することが大事になります。



※ 喘息死はいまだに無視できないことです。
吸入ステロイドの普及とともに、気管支喘息で死亡する方の数が減ってきていることがわかっています。しかし、それでも喘息死となってしまう方が年間3000人ほどおられます。そして喘息死となってしまう方は必ずしも喘息の重症の方ばかりではありません。
それは「これくらいはいつもの発作だから発作を鎮める薬(短時間作用性β2刺激薬)を使っていれば大丈夫」と安心してしまって病院を受診する機会を逃してしまうことがひとつの原因です。このために①過度に短時間作用性β2刺激薬に頼りすぎるのではなく、ふだんから長期管理としての喘息の治療(コントローラーとしての治療)をしっかりと行うこと、②短時間作用性 β2刺激薬を使用しても反応が不良な場合には早めに医療機関を受診することが大事になります。


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